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安定した高収益を生み出す”田舎戦略”のススメ

安定した高収益を生み出す”田舎戦略”のススメ

集客とは何か?2

さて、続きを書きましょう。


「集客に味は関係ない」

ちょっと誤解を招きやすい表現ですね。

でも、それをあえて書いたのは一度頭を真っ白にして先入観をはずしてもらった方が良いと思ったからです。

これから書くことは実はすごく当たり前なことです。
でも、この当たり前に気が付くかどうかで集客とは何か、が分かったり分からなかったりします。


集客に味は関係ない。

ぶっちゃけて言うと、初めて来店するお客さんはその店の味は知りません。
どんな料理かも分かりません。
味を知らない状態で入店して席に座って注文を出す。
この行動を取ってもらえないと味を知ってもらうことは出来ません。
でも、味が分からずに注文を出してもらわなければならない。

よく飲食店では「味が良くてサービスが良ければお客さんは向うからやってくる」
そんなことを考えがちになります。
でも、現実にはどんなサービスがあるのかを知らない状態で入店してもらい、どんな味なのかを知らない状態で注文を出してもらうのです。

ここに矛盾があることが分かりますか?

これは飲食店だけの話ではありません。
味を商品品質と言い換えれば全ての商売に同じ事が言えます。

お客さんはあなたの会社の商品を使ってみないと本当にその商品が良いのか悪いのか分からない。
でも、売る側はついつい商品品質だけで集客しようとする。

「商品が良いからこれは売れる」

それだけだと中々売れません。

売り方を考えることによって初めてその商品の持っている本来の魅力がお客さんに受け渡されるのです。


価値のあるものは価値の分かる人にその価値にふさわしい値段で売る。

これは商売の基本だと思っています。

だからこそ、その価値に甘えるのではなく、きちんと価値の分かる人へ伝わるようにしていく。

飲食店で言うならば、お客さんは自分の料理の味を食べてみるまで分からないんだ、ということを知った上で、では、どうやって食べてもらうところまで行動してもらえるのかを考える必要があるのです。


テクニカルな話をしているように受け止められるかもしれません。
でも、テクニックじゃないです。


お客さんの立場になって考える。
それが出来れば簡単に分かります。

初めて来店するお客さんが何を考え、何を感じて入店してきているのか?
どういう経緯で入店まで辿り着いたのか?
そして、なぜそのメニューを注文してくれたのか?

それを知ろうとすることが、顧客視点の経営です。
顧客視点は頭で考えるだけではありません。
教科書を読んでも本を読んでも顧客視点は分かりません。

目の前のお客さんが何を考え何を感じているかを少しでも知ろうとすること。
これが大事です。


そしてそれは人と人との関係として考えれば当たり前なんですね。

自分の親しい人が何を考え何を感じているのかを知ろうとすること。
そしてその中で自分の出来ることをしてあげる。
それはテクニックではありません。
当たり前の優しさです。


まだ自分のお店に来たことがない、自分の料理の味を知らない人に対して来る理由を作ってあげる。
そして、来店するに当たってその人が感じるであろう不安を取り除ける情報をきちんと出してあげる。

集客とはそんな作業です。
それを商売として実行すると表面的に見えるものはテクニカルですね。
でも、その下にあるものは、まだ見ぬ自分のお客さんに対する優しさです。

その優しさがないと、きちんとした集客は出来ません。

「集客に味は関係ない」
という加藤さんの言葉は優しくないですね。

でも、その底にあるのは顧客視点を理解した上での優しさです。


その優しさが分からないと、本当の意味での集客は分からない。
そんなことを考えています。





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